アニメ『銀河英雄伝説』『新釈 眞田十勇士』『鬼神童子ZENKI』などのプロデューサー田原正利(正聖)の制作日記

田原正利のプロデューサー日記

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慌てる×××は………
2話のアンジュの台詞に「慌てるマシラ(=猿)は渋柿を掴む………」というのがある。ことわざぽく使っているが、脚本の山口亮太氏のオリジナルだ。
普通のことわざでは「慌てる乞食はもらいが少ない」と言うが、この「乞食」が「放送忌避語」という奴らしいので、それを避けるためにオリジナルでことわざぽく聞こえるような台詞を考えた訳だ。

どうも放送の世界では「放送禁止語」とか「放送忌避語」とか言う奴が非公式に跋扈しており、そういう「用語集」があるとか、いやそういうものを集めるのがそもそもマズイから存在しないとか、実体のない幽霊のようなものが横行している。「乞食」だって使っている作品はあるし、例えば『乞食王子』なんてタイトルのものはどうするんだ? と思う。

一番笑ってしまう例は、ファーストガンダムのアムロの台詞で「僕、乞食じゃありませんから」というのがあった。それを聞いたランバ・ラルが「ほう、気に入ったぞ。それだけはっきりモノを言うとはな!」と受けるのだが、それが再放送では音が消され「僕、………じゃありませんから」になっていた。これではランバ・ラルの台詞に繋がらない。

まぁ、放送局は独自の判断で勝手にカットするので製作者側ではどうにもできない。自然、問題になりそうな台詞は自主規制ではじめから使わない、となるわけだ。これがつまり「幽霊」の正体?というべきか。

で、冒頭のような話になる訳で、まぁ脚本や演出の頭の捻り所であったりもするのだが、表現という意味では「縛り」になるのも確かだ。

差別や侮辱の意図で使うのは論外だが、表現として敢えて使うべきところもある。例えば『銀河英雄伝説』の40話で銀河帝国の歴史を語るドキュメンタリー映像の中で「ルドルフ大帝が晩年にもうけた男児が白痴であった」というナレーションがある。これなどもWOWOWでの最初の放送ではカットされていた(この前やった放送ではどうだったか確認していないが)。これなどは先天的な障害者を差別したルドルフの施策への歴史の皮肉を痛烈に指摘している訳で、言葉を変えては成り立たない。
『銀河英雄伝説』はもともとビデオでのシリーズということで放送を前提にしていないから敢えてそういう「言葉狩り」は無視しているところもある。逆に言えば放送されたものはそうした重要なファクターを削った不完全品で、だからこそ「ノーカット版はビデオを買って見てね」とも言える訳だが。(それはムシが良すぎるか………)

「慌てるマシラ」で、そんなことを思い出した次第。
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